うつ病で1週間お風呂に入れない生活から1年経って、シャンプーが待ち遠しい日々になりました
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ドライヤーで髪を乾かしながら感慨にふけっていました。
何気なく、シャワーを浴びられる。
1年前の自分からは考えられないことでした。
「明日 仕事で人に会うから」とか、「汗をかいて気持ちが悪いから」とか、身体を洗うきっかけは人それぞれかと思いますが、経済的、身体的な理由がなければ、私たちは自分の好きな頻度で、シャワーを浴びることができます。
でも うつ病は、この当たり前を、いとも簡単に奪います。
これが意外と長かった。
さて今日は、私が「何気なく」お風呂に入れるようになるまでのことを 少し振り返ってみようと思います。
よかったらお付き合いください。
うつが重いときは、大変なのに達成感を感じにくい入浴
先日こんな ツイートをしました。
1年前の私はうつ病を再発したばかりで症状が今より重く、1週間くらいお風呂に入れない時期もありました。
背景として、うつ病によって身の回りのことすべてへの気力が低下していたことが挙げられます。

「気力が無くなって身だしなみがどうでも良くなった」のではなく、「汗でベトベトして気持ち悪いし自分が臭いのも耐えられないけど、身体を起こすのがしんどくて それどころではない」という感じでした。
お風呂に入る=こんなにたくさんの工程をこなしている!
まず、お風呂に入るためのタスクを分解してみると、実はとっても多くの工程をこなしていることがわかります。
- お風呂に入ることを決意する(ここ大事)
- 着替えを用意する
- 脱衣所へ行く
- コンタクトを外す/洗う
- メイクを落とす/洗顔する
- 服を脱ぐ
- 洗濯機へ脱いだ服を入れる
- 浴室へ入る
- 髪を洗う
- リンスをする
- 身体を洗う
- リンスを流す
- カミソリで除毛する
- 浴室を出る
- 身体を拭く
- 服を着る
- スキンケアをする
- 髪にオイルを塗る
- 髪を乾かす
ただでさえ工程が多いのに それぞれに難易度が違うし、大きく順番を入れ替えることができないので
「服を脱ぐのは難しいけど、リンスだけしちゃう!」
「今日は調子がいいから3日分のドライヤー済ませちゃおう!」
みたいなことができないわけです。
これは困った。
健康なときはこれを無意識にこなせちゃうわけですから すごいもんです。

みなさん、普段の行動にもっと誇りをもっていいんですよ!!
お風呂の気持ちよさが感じられない
また、たとえお風呂に入れたとしても その心地よさを十分に感じられていなかったように思います。
うつ病になると感情の起伏が小さくなるので、「嬉しい!」「楽しい!」「心地良い!」といった 生活の潤いがことごとく消えてしまいます。
こんなに大変な思いをして入浴したのに、そんなに達成感はない。
当時はお風呂に対してそう感じていました。
入浴が苦手な時期は、家族の力を借りて温泉へ
新型コロナウイルスが流行する前は、よく家族で温泉に行っていました。
家のお風呂にはなかなか入ることができなくても、家族と一緒なら なんとか温泉には入れていました。
一見すると入浴の工程も増えるし知人に会う可能性もあるし余計に大変そうなのですが、「誰かと一緒」「誰かに誘われたから」という要素の力が大きかったようで あまり負担には感じませんでした。
家から近いので週に2〜3回は温泉に行くようになり、少しずつお風呂に入る感覚を取り戻していきました。
お気に入りのシャンプーに変えたら、苦手意識が吹っ飛んだ!
先月から 石鹸シャンプーで頭を洗うようになり、地肌がすっきりするようになりました。

以前も使っていたのですが、ここ最近はずっと派手な髪色にばかりしていたので色落ちしにくいシャンプーに乗り換えていました。
好きなYouTuberさんが使っていたことと、派手髪をやめたタイミングだったこともあり、たまたま再開したのです。
すると 突然、お風呂が楽しくなってきました。
つい先日、うつを再発して1年5ヶ月目くらいのことです。
すごく びっくりしました。
だって元々お風呂はそんなに得意じゃなく、だらしない性格なのだと思い込んでいたのですから。
でも最近は 夜になると

あのすっきり感が恋しい!シャンプーしたい!!
と進んでシャワーを浴びるように。
実は、数ある入浴の工程の中で もっとも苦手としていたのがシャンプーやドライヤー。ここを攻略できたら勝ったも同然だったのです。
シャンプーが苦手な方は、少しだけ奮発して お気に入りの香りや使用感のものを購入してみると効果的かもしれません。

ドライヤーへの苦手意識はまだ克服できていませんが、早く乾くドライヤーとか導入したらウキウキで乾かすようになりそうw
【まとめ】どこに苦手意識を感じているのか観察して実験してみよう

「これをすると早く回復して入浴しやすくなるよ!」という特効薬はないのですが、まずは入浴の工程のどこに苦手意識を感じているのか観察してみることをおすすめします。
身体を洗うことが苦手なのか、髪を洗うことが苦手なのか、それともメイク落としや洗顔なのか。
入浴時に全部を同時にする必要はないので、「今日はシャンプーをお休みしよう」という思い切りも大切です。
家族やパートナーの方に協力してもらえそうな場合は、一緒に温泉や銭湯へ連れて行ってもらうのも良いかもしれません。
その上で、もう少し元気な日は 苦手な項目への負担を減らしてみます。
「シャンプーが苦手だから、お気に入りの香りのシャンプーを使ってリラックスしよう」とか、「メイク落としが苦手なので、石鹸で落ちる範囲でメイクをしよう」とか。
これだけで お風呂への抵抗感がぐっ、と弱まります。

正直、入浴しなくても生きていけます。
治療に専念なさっていて 人と会う機会も少ない方であれば、そんなに気にする必要はありません。
(何度も言いますが、私はうつ症状が重いとき、1週間に1度ほどしかお風呂に入れませんでした)
まずは自分の体調と相談しながら、できることを積み上げていきましょうね。